わろてんか116話「本物のマーチン・ショー」感想

わろてんか116話は、隼也が北村笑店の楽屋で拭き掃除をしているところから始まります。隼也はあさりさんにお茶を出しますが、色々ダメ出しされていました。どうやら、あさりさんはてんたちに頼まれて、厳しい態度を取っているようでした。

 

事務所では、風太がキースとあさりさんがそれぞれ人気で好調だと報告し、この勢いで漫才大会を開催することを提案していました。

 

すると、伊能氏はその漫才大会に合わせて本物のマーチン・ショーをやるのはどうだろうと提案しました。マーチン・ショーでは隼也が詐欺にあっていたので、みんなは動揺しています。

 

伊能氏は、マーチン・ショーを全国各地で行い、20万人を動員することを目標としているようです。その制作資金は50万円、できれば、北村笑店と伊能氏の会社で二割ずつ費用を負担し、残りは以前、隼也が考えていたとおり出資者を募ることを話しました。

 

5千円が現代で一千万円らしいので、50万円は一億円ほどになるのでしょうか。風太は一度ケチがついたことだと反対しますが、吉蔵と亀井さんは賛成していました。

 

吉蔵と亀井さんは隼也に挽回のチャンスをと話していると、てんはマーチン・ショーをやるにしても隼也にはかかわらせないと言いました。その後、別室で伊能氏とてんが話します。

 

伊能氏は隼也を手伝わせたいと考えていましたが、てんは今、隼也を甘やかすわけにはいかないと決めていて、少し頑なになっている様子でした。すると、伊能氏は藤吉ならどうしただろうとてんに問いかけます。

 

藤吉だったら「隼也でかした!」と飛びつくのではないかと笑いながら言っていました。てんは少し困った表情で何も言わずにいました。隼也が靴を磨いていると、亀井さんが昔を思い出して懐かしいと隼也に声をかけます。

 

そして、「今の北村屋はごりょうさんがそうやってコツコツ積み上げたものの上に成り立っている」と話します。さらに亀井さんはどんな失敗も無駄にはならない、マーチン・ショーもやるかもしれないと口が滑ってしまいました。

 

亀井さんが帰った後、隼也は靴磨きに戻りますが、マーチン・ショーが気になって笑いがこぼれていました。隼也が売店で働いていると、つばきさんがやってきました。偽ハミルさんが捕まって、隼也がどうしているか気になっていたようです。

 

詐欺事件の事を申し訳なさそうにしているつばきさんに隼也はマーチン・ショーをもしかしたらやるかもしれないと報告します。つばきさんも喜んで、また資料を集めると嬉しそうにしていました。

 

夜、自宅では、隼也が高座で使う「めくり」を書いていました。筆で大きな文字をたくさん書くことに疲れていると、藤吉も最初のころは一枚一枚書いていたと、てんは隼也に教えます。

 

てんが仏壇に手を合わせていると、隼也はマーチン・ショーの話をてんに切り出します。どんなことでもいいから関わらせてほしいとお願いしました。

 

しかし、てんは「それはできひん」と突っぱねました。隼也に今必要なのは、地に足をしっかりつけて一からやり直すことだと、てんが隼也に言って聞かせるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか115話「すんませんでした!精進します!」感想

わろてんか115話は、早朝てんが寝ていると、隼也が出かけて行くもの音がするところから始まります。隼也は朝早く北村笑店に出社し、掃除をしていました。

 

風太が掃除している隼也に声をかけ、男らしくビシっと謝れと謝り方の指導を始めます。二人で並んで「すんませんでした!精進します!」と大声で言わせて練習していました。

 

日中、てんたちが社史の構成をチェックしていると、隼也がビシッとした様子で郵便物を配っていました。てんのところでは、風太の指導通りビシッと謝ります。すると早速、亀井さんや吉蔵が雑用と頼まれて忙しそうにしていました。

 

リリコは楽屋で、隼也に本当はつばきさんに良いところを見せたかっただけではないか指摘します。隼也は口答えしようとしていましたが、また、「精進します!」を強要されていました。

 

リリコの受け答えが絶妙で、隼也が新米で鍛えられている雰囲気が出ていて面白かったです。伊能氏は隼也の事を心配して、北村笑店を訪れると、本物のハミル氏がやはり東京でマーチン・ショーをやりたがっているという情報をてんに伝えていました。

 

伊能氏は隼也の目の付け所は間違っていないとてんに言ってくれました。夜、てんは藤吉との写真を眺めて、また鳥の鈴飾りを揺らして後ろを振り返っていました。

 

藤吉が現れず「やっぱりあれば夢だったんか」といい後ろに向き直ると、また藤吉が現れてくれました。藤吉は土下座していて、隼也は自分の若いころにそっくりだとため息をついていました。

 

隼也の今回の件は自分のデンパツ事件と同じだとみんなが喜んでいることに藤吉は苦笑し、あのデンパツ事件の事をてんに改めて謝っていました。

 

てんは藤吉の母・啄子がてんとの結婚をなかなか許してくれなかったのは、てんが今、隼也を簡単に許せない気持ちと同じもだと感じていました。てんが目を離した瞬間、また藤吉は消えてしまいましたが、てんはなんだか嬉しそうに笑っていました。

 

翌日、また朝早くから隼也が出かけようとしていると、てんは隼也におむすびを渡します。外へ出ると、トキが社史の原稿の一部を持ってきてくれました。隼也は北村笑店でおむすびを食べながら、社史を読み笑っていました。

 

社史の原稿を吉蔵に返し、てんには「社史に残るようにしっかり仕事する」と宣言していました。すると、マーチン・ショー詐欺事件が既に社史に載っていて、吉蔵たちが楽しそうにそれを見せてくれました。

 

一方、隼也は愕然としていました。そこへ、あさりさんが入ってきて、生涯自分の相方はキースだけだといい、これからは一人で漫談家になることを宣言していました。伊能氏が会社の自室でマーチン・ショーの乗った雑誌を見ながら何か考えているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか114話「デンパツ再び」感想

わろてんか114話は、伊能氏がどこかへ電話をかけているところから始まります。電話を切ると、本物のハミルさんは今パリに居ることが分かったことを説明しました。

 

隼也は詐欺師に騙されて、手付金の5千円をだまし取られてしまいました。5千円は今のお金では一千万円の大金です。伊能氏も風太もてんも、それぞれ自分の責任だと頭を下げていました。

 

亀井さんはそもそも悪いのは詐欺師だとその場を収めようとしていました。しかし、てんはそういうわけにはいかないと、隼也に謝るように促し、隼也も頭を下げてみんなに謝ります。歌子は店でぜんざいを出して、元気を出すように隼也の背中をたたきます。

 

うまい話には気を付けろということだと亀井さんがいい、吉蔵とあさりさんは失敗をどう取り返すかが問題だと隼也に声をかけていました。吉蔵は藤吉を思い出して笑いだしてしまいました。

 

「デンパツ再びだ」と言ってみんなに藤吉が騙されて実家の米屋を潰してしまったことを思い出させました。リリコは騙されやすいのは藤吉譲りだと言い、みんなで笑っていました。

 

そこへ、てんが店に入ってきましたが、隼也の顔を見て出ていこうとすると、大人がみんなで引き留めて、藤吉のデンパツ事件を話していました。亀井さんも店を一軒潰しているとあさりさんがいい、みんなが隼也を励まそうとしていました。

 

夜、てんが正座で庭を眺めていると、隼也が部屋に入って来て、改めて謝りました。藤吉が残したお金は必ず働いて返すので、仕事を続けさせてくれとお願いしました。てんは藤吉が隼也のためを思って一生懸命貯めたお金をだまし取られたことを簡単には許せない様子です。

 

てんは隼也に「あんたのことは一から叩きなおします。雑巾がけからやり直しや」と言いました。隼也もそれに素直に「はい」と返事しました。翌日、てんが事務所で佇んでいると、リリコが声をかけました。

 

てんが甘やかしすぎたのかもしれないと言うと、リリコはみんなで甘やかしたのだと訂正しました。リリコは人を疑うことを知らなかった若いころの藤吉によく似ていると、なんだか少し喜んでいる様子でした。

 

隼也は伊能氏にも謝りに行きました。お世話になった挨拶をして、部屋を出ようとすると、伊能氏は隼也に頼んでいた企画書のまとめは「良くできていた」と褒めてくれました。北村笑店の事務所ではてんが隼也の処遇を説明して、改めて隼也をお願いしていました。

 

昔のころを若い世代に伝えて行きたいと、吉蔵と楓さんに25周年の社史には失敗談ものせてくれとお願いしていました。てんはさっそく隼也に掃除をさせて、ビシビシ指導しようとしていますが、なんだか逆にかわいらしくなっていました。

 

そこへ、つばきさんが隼也に会いに現れました。つばきさんは詐欺師のハミルさんの通訳したことを謝りました。仮契約にも同席していたことやマーチン・ショーを焚きつけたことに責任を感じていたようでした。

 

てんは悪いのは隼也だとつばきさんに説明し、微笑みながら「わざわざおおきにな」と声をかけるところで今回はおしまいです。

わろてんか113話「藤吉の残したお金」感想

わろてんか113話は、隼也がハミルさんと電話しているところから始まります。今すぐ5千円の手付金を払わないと、他の興行主に乗り換えてしまうという連絡でした。5千円は今でいうと一千万円ほどだそうです。

 

隼也は焦っていましたが、なんだか怪しい雲行きです。隼也は自宅で、てんにお金を出して欲しいと頭を下げていました。てんは伊能氏はどういっているのか聞きますが、隼也が伊能氏は出張中でと言い訳すると、だったらダメだと断りました。

 

てんは人と人とのつながりが大切であり、良く知らない相手にそんな大金をいきなり払えないことを説明していましたが、隼也は納得できていない様子でした。喫茶店では、隼也がつばきさんからマーチン・ショーのスクラップブックを見せてもらっていました。

 

落ち込んだ様子の隼也を心配したつばきさんは、どうかしたのかと尋ねます。隼也は周りを説得しているが、うまくいかないと落ち込んでいると、つばきさんは「隼也は間違ってない」と応援してくれていました。

 

「翻訳でも何でも手伝います」と言われて、隼也は少し元気になっていました。歌子の店では、歌子たちが昔、北村笑店で使ったものを出してきて、楓さんの社史のための資料を提供しているようでした。

 

デンパツで藤吉が騙された話しを思い出し、みんなで盛り上がっていました。てんはその話をしていると、今の隼也と騙された当時の藤吉が重なって見えてしまったようです。

 

てんが藤吉の仏壇で隼也の事が心配だと話していると、隼也が帰ってきて、また手付金の話をしようとします。「前に進むばっかりでは無くて、時には立ち止まって考えることが必要だ」と言いおいて、てんが夕飯の支度に立つと、隼也が仏壇に手を合わせます。

 

ふと目を落とし、てんの目を盗み戸棚から貯金通帳を取り出しました。目の前には藤吉の遺影がありました。翌日、伊能氏が自社に戻ってきていました。隼也は伊能氏の部屋に入り、マーチン・ショーを仮契約したことを報告します。

 

驚いている伊能氏に仮契約書の書類を渡すと、伊能氏はなんだか少し落胆した様子で隼也を見つめ返していました。北村笑店の事務所では暗い顔で、てんたちが待っています。そこへ、伊能氏が隼也を連れてきました。

 

隼也はマーチン・ショーを仮契約するために、手付金を払ったことを話します。そのお金は藤吉が残してくれた隼也のお金でした。てんたちが呆れているのを無視して、隼也がマーチン・ショーを25周年記念で上演したと熱く語っていると、伊能氏はハミルさんが本物かどうかを尋ねました。

 

そこで、隼也は事務所からハミルさんの泊まっているホテルに電話をかけました。しかし、ハミルさんはどこかへ消えてしまったようです。隼也が受話器を置いて呆然としているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか112話「マーチン・ショーの代理人」感想

わろてんか112話は、キースあさりが解散して一月後から始まります。隼也は伊能氏の会社で忙しく働いていました。隼也がかかってきた電話を取ると、相手は憧れていたマーチン・ショウの代理人からで驚いていました。

 

隼也は伊能氏に嬉しそうに代理人の話を報告します。しかし、色々な企画を取り扱っているため、それを素通りして新しい仕事を進めることはできないと、手元にあった複数の企画書を渡し、要点をまとめるように指示されてしまいました。

 

隼也は夜遅くまで仕事をしいていると、ふと、電話でメモした、マーチン・ショーの代理人のメモに目を止めました。思い切った様子で電話をかけた翌日、喫茶店でその代理人のハミルさんと待ち合わせをしていました。

 

通訳のつばきさんという方も来ていて、三人でマーチン・ショーについての話をしていました。隼也はマーチン・ショーを30回観たというと、ハミルさんとつばきさんはびっくりしていました。

 

お互い名刺交換していましたが、隼也は緊張のあまりお冷をひっくり返してしまっていました。隼也はマーチン・ショーの代理人に会ったことをてんたちに報告していました。

 

隼也が伊能氏の許可が無くても北村笑店でやればいいと熱く語っていると、てんが「それいくらかかるんや」と渋い顔をして冷静に聞くと、隼也はおどけながら「5万円」と答えました。

 

当時の5万円は今の1億円ほどだそうです。てんも風太ものけぞるようにぐったりしていました。隼也はそれでも食い下がり、大阪公演だけであれば費用は3分の1で済むとざっくりと計算した収支の紙きれを見せていました。

 

しかし、風太は「隼也は伊能氏に預けた身や、まずは伊能氏を説得して来い」と言いました。その後、隼也は会社に行き昨日指示された企画書の概要と評価をまとめて伊能氏に渡します。

 

何か言いたげでしたが、マーチン・ショーの事には触れずに伊能氏の部屋を出て行きました。その後、隼也はマーチン・ショーの代理人の通訳をしてくれたつばきさんと再び喫茶店で会っていました。

 

隼也がハミルさんとなかなか連絡が取れないと話していると、つばきさんは実は臨時で雇われていて、ハミルさんの事もあまり良く知らないと話していました。なんだか隼也は騙されているのではないかと心配になります。

 

つばきさんとマーチン・ショーの話で盛り上がり、なんだかいい雰囲気になっていました。夜、二人で街を歩いていると、ばったりリリコと四朗に遭遇して、リリコがにやにやと笑って話しかけてきました。

 

挨拶をした後、リリコは立ち去ったと見せかけて、戻って来ました。そして、隼也に小声で「恋と仕事一緒くたにしたらあかんで」と笑いながら立ち去って行きました。

 

てんは伊能氏のところに行き、マーチン・ショーの代理人に隼也が会っていたことを報告していました。伊能氏はショーにも興味があるので、東京に出向いて色々気になることを調査してみることをてんに話しました。てんが申し訳なさそうにしているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか111話「キースあさりのコンビ解消」感想

わろてんか111話は、風太がキースとあさりさんに「一生の一度の男の頼み」をするところから始まります。その頼みはキースあさりのコンビ解消でした。驚いた二人は大声をあげてしまい、別の部屋で仕事をしていたほかの社員さんがびっくりしていました。

 

てんはどうしたのかと、三人の居る部屋に入って行きます。てんも話を聞いて驚いています。風太は漫才の勢いを消さないため、キースを東京へ行ってもらい、新しいコンビを組ませて、コンビを二組することを考えていました。

 

大阪と東京で漫才を盛り上げたいと風太が考えを伝えると、てんは藤吉が大事にしていたキースあさりをコンビ解消にするのには絶対反対だと答えました。あさりさんも怒っていましたが、キースは少し興味があるようでした。

 

歌子の店で、てんはリリコたちと北村笑店がはじめにやったことを思い出しながら話しています。リリコは藤吉が居たら最初にコンビ解消を言っていたかもしれないと笑っていました。

 

隼也は伊能氏の会社に入り、早速仕事を始めます。最初の仕事は大量の宛名書きです。伊能氏は相手の会社名を書きながらすべて覚えろと指示しました。てんも伊能氏の部屋に来ていて、手土産を渡しながら隼也の事をお願いしていました。

 

伊能氏もキースあさり解散の話に驚いていましたが、風太の考えには賛同していました。風太はあさりさんに話をしようとしますが、あさりさんは聞こうとしてくれません。

 

仕事帰り、キースはあさりさんを呼び止めて、コンビ解散の話に乗ろうと思うと言い出しました。あさりさんはつかみかかりましたが、何も言い返せずにいました。

 

あさりさんは自分一人では、また売れない芸人になるのではないかと不安になっている様子でした。しかし、キースはあさりさんのことを自分より芸達者だと反論します。

 

北村笑店のために、自分たちのためにやってやろうと思うとキースはあさりさんに自分の考えを話しました。夜、てんは仏壇の前で藤吉に話しかけます。周りの話を聞き、藤吉も風太と同じことを考えるかもしれないと、思い直していました。

 

翌日、キースとあさりさんはてんに呼び出されて風太と話をします。てんも風太に賛同することを伝えました。「100年先の漫才、100年先の北村屋のためにお力を貸してくれまへんやろか」と改めてお願いしました。

 

しばらく沈黙していたあさりさんは「かなわんな」と笑い、キースには飽き飽きしていたところだといってコンビ解消を承諾しました。風太とてんは無言で頭を下げます。

 

キース・あさり最後の高座の日、二人とも新しい相方を見つけたとお互い張り合うように強がっていました。風太は自分の決断でキースあさりがコンビ解消になりましたが、なんだか一番つらそうな様子でした。

 

てんの「おきばりやす」の声を背に、キースとあさりさんは舞台に出て行きます。てんは二人の漫才を見ながら、今までの二人を思い返していました。お客さんは二人の漫才に大笑いで観てくれています。てんが笑顔で二人の漫才を観ているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか108話「芸人は笑われてなんぼやで」感想

わろてんか108話は、四朗がてんにしゃべらん漫才はできないと伝えているところから始まります。さらにリリコとのコンビを解散させてくださいといい、てんは慌てて止めようとしますが、四朗は解散にはとどまらず、北村笑店も辞めさせてもらうと告げました。

 

リリコはてんに説得が失敗したことを謝ります。てんも四朗の気持ちを汲んであげられなかったことを謝りました。風太はリリコに他の相方を探すかと聞きますが、四朗とのコンビはうまくいくと思っていたのにとつぶやき、あまり、他の相方を探す気はなさそうでした。

 

リリコが外で雨が降るのをぼんやり眺めていると、隼也が試作品のお饅頭をリリコに見せます。それはリリコと四朗の似顔絵が焼き印されたお饅頭でした。リリコにこれでお茶を飲もうと誘います。隼也はリリコに元気を出してもらいたかったのかもしれません。

 

てんは四朗を紹介してくれた伊能氏に謝りに行きます。伊能氏はてんがやろうとしている「しゃべらん漫才」について興味が湧いたようでした。

 

伊能氏は自社が作成する映画をすべてトーキーにしようと考えているのですが、それにはお金が莫大にかかってしまうので、反対されているようです。

 

しかし、それを絶対に実現して見せるとてんに話します。そして、てんに「しゃべらん漫才は面白いのか」と尋ねました。てんが「今まで見たことないようなおもろい漫才です」と答えると、伊能氏は「それをきちんと四朗に説明してあげればいい」とアドバイスします。

 

そして、伊能氏は「成功させる義務がある」といい、書類をてんに手渡します。それは来年の映画の企画書で、芸人になったリリコの里帰り企画だそうです。映画が売れるにはリリコが芸人として成功しなければいけないという意味でしょうか。

 

そして伊能氏はてんに「ここからが興行主たる腕の見せ所ではないか」と問いかけます。伊能氏のアドバイスのおかげで、てんは前向きな気持ちになったようでした。てんは気合を入れて走り出します。

 

歌子の店では、四朗がみんなに別れの挨拶をしていました。みんなが残念がっていると、てんが飛び込んできました。リリコも現れてどうして呼び出されたのかを、てんに聞きます。すると、てんはもういちどしゃべらん漫才の説明をしたいことを話します。

 

四朗はしゃべらないのであれば、誰が相方をやっても同じと投げやりです。四朗は舞台の上で何も言うことが出来ずアウアウと言っている事が笑われて、みっともなく恥ずかしいととらえているようでした。

 

しかし、てんたちはリリコと四朗のお互い助け合う気持ちが伝わりお客さんが安心して笑えるのだと説明します。しゃべらん漫才はリリコと四朗だから出来るとてんは断言しました。

 

話しを聞いていた吉蔵も「芸人は笑われてなんぼやで」と四朗に話しかけます。もともと音楽家だったのでそこは言われないと分からないことだったのかもしれません。楓さんが新しい台本を差し出すと、四朗がだまって受け取ります。

 

てんは「四朗さんは楽器でしゃべるんです」と笑顔で言いました。その夜、リリコが見守る中、四朗が台本を一生懸命読んでいました。翌日、風太がリリコの新しい相方リストをてんに渡していると、リリコと四朗が現れました。

 

四朗は「新しい台本でもう一度やらしてください」とお願いしました。てんも「おおきに、よろしゅうおねがいします」とうれしそうに返事します。しかし、四朗は「まだセリフが多すぎる」といい、セリフに赤線を付けていきます。

 

みんなが驚く中「すんまへん」と言いながら、どんどんセリフを削って行きます。楓さんもセリフを削る事に了承してくれたので、四朗は「これが僕らのしゃべらん漫才の台本や」と言ってリリコに台本を手渡します。風太以外が笑いながら見つめ合っているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか107話「再び解散の危機」感想

わろてんか107話は、てんがリリコと四朗にしゃべらん漫才の提案をするところから始まります。しかし、リリコも四朗もとまどっていて、理解できない様子でした。

 

てんは、漫才ではリリコが話し、四朗はおろおろするのがお客さんにはウケていたと説明すると、二人は気分を害した様子でした。二人ともその提案には激しく反対し、四朗は店を飛び出して行ってしまいました。

 

必死に稽古している四朗の気持ちをむげにはできないと、リリコは四朗を追いかけて行きましたが、四朗は「俺はしゃべくり漫才続けるで」と言って去って行きました。

 

翌日、四朗は必死に楽屋でネタの練習をしていると、てんが現れて話をしようとします。てんが昨日の事を謝ると、四朗はてんにしゃべくり漫才で笑いを取るので安心してくれと言って、リリコと楽屋を出て行ってしまいました。

 

楓さんは事務所で一人だけしゃべる漫才の台本が作れずに悩んでいました。吉蔵にどうして一人でしゃべる漫才を作ろうとしているのか聞かれましたが、楓さんは話をはぐらかしてしゃべらん漫才の事は告げませんでした。

 

隼也はお饅頭に芸人の顔を焼き印したサンプルを風太に見せました。風太はこのアイディアを「面白いやないか。やってみろと。」と言ってくれました。リリコと四朗は相変わらずぎこちない漫才が続いています。

 

夜、四朗はひとりで必死に練習していると、風太が声をかけます。四朗はしゃべらん漫才の事を風太に話します。しゃべらなくていいのであれば、相方は自分ではなくてもいいと憤りを感じていました。風太は俺に任せろと言って四朗を励まします。

 

翌朝、風太はてんにしゃべらん漫才の話をします。風太がてんに二人の事は任せて手を引けと説得しているとトキが反論し始め、夫婦喧嘩が始まってしまいます。

 

そのやり取りに隼也が笑いだしてしまい、てんも「やっぱりおもしろいわ夫婦喧嘩」と改めて思ったようです。そして、隼也にもう少し時間をくれとお願いしました。

 

てんはリリコを呼び出して、改めて謝ります。すると、リリコも自分たちの方も悪かったと返しました。てんは軽い気持ちではないことを伝えると、リリコは前よりもまだ聞く耳を持っている様子でした。

 

リリコは「四朗と話してみる」と言ってくれました。夜、リリコと四朗は歌子の店で晩御飯を食べていると、リリコはしゃべらん漫才の話を切り出します。物は試しにいっぺんやってみたらどうだろうと提案します。

 

このままでは四朗がうまくなってもだめかもしれない。ウケたら儲かってドイツにも行けると説得しようとすると、四朗は怒りだしてしまいました。四朗はお金のためだけに芸人を続けているわけではないと反論しました。

 

自分の事をリリコだけは理解してくれていると信じていたのにと言って、ショックを受けていました。四朗が「解散や」と言って歌子の店を飛び出してしまう所で今回のお話はおしまいです。

わろてんか109話「しゃべらん漫才の完成」感想

わろてんか109話は、てんと隼也が仏壇に向い、藤吉にしゃべらん漫才をとうとう上演する日だと報告しているところから始まります。売店では隼也が芸人さんの絵が焼き印された紅白饅頭を販売しています。

 

藤岡屋の化粧水も売られていて、トキが欲しそうにアピールしていると、風太はトキに化粧水を買ってあげていました。かわいい夫婦です。楽屋ではリリコと四朗が出番を待っています。四朗は緊張して体がこわばっていました。

 

歌子は夫婦ぜんざいをリリコと四朗に差し入れします。二人ともおいしそうに食べて、少しだけ緊張がほぐれていました。キースとあさりさんもリリコたちに声をかけ励まします。そして、いよいよリリコと四朗の漫才が始まりました。

 

アウアウしている四朗にリリコがツッコミを入れてお客さんが笑っています。リリコが歌子のように四朗を蹴ったりして、話を進めて行きます。笑い声が売店まで聞こえてきて、隼也が安心しています。

 

前半はリリコが一方的にまくし立てていましたが、途中から四朗はアコーディオンを弾いて対抗していきます。上手に音楽を奏でてお客さんが騒然としていました。四朗の演奏がひと段落すると拍手が沸き起こります。

 

最後は四朗がしっかり挨拶ができてオチが付き、高座は大盛況で終わることが出来ました。楽屋では芸人仲間たちがリリコと四朗を拍手で迎え入れます。リリコはお客さんが笑っていたか分からないぐらい緊張していました。

 

四朗はアコーディオンを持ったままその場にへたりこんでしまいます。キースは「このあとやりにくいわ」と回りくどく褒めてくれました。そして「くやしいけどおもろいわ」と二人を認めてくれました。

 

風太も面白かったと感想を言い、これからリリコと四朗は看板芸人だと認めてくれました。リリコと四朗は泣きそうになるのをこらえながら、こちらこそお願いします。と頭を下げました。リリコもみんなにお礼をいい、全員が嬉しそうにしていました。

 

売店では、隼也が風太に今日の売り上げを報告していました。売り上げは普段の三倍です。隼也はもっと経営に関することを次の仕事に期待していましたが、風太は売店と呼び込みともぎりを言いつけ「あと二年は下働きしてもらう!こんくらいで調子のんな!」と言い捨てて立ち去って行きました。

 

夜、てんは一人で仏壇にビールをお供えして藤吉にリリコと四朗の成功を報告します。リリコが鳩の鈴飾りを揺らしますが、前に現れた藤吉は出てきませんでした。少しがっかりした様子でした。

 

その夜、てんが寝ていると、枕元に藤吉が現れました。てんの寝顔を見て「ようやったな」と褒めてくれました。「隼也の事、北村屋の事頼むな」と死に際にも言った言葉を口にしていました。藤吉がてんの枕元から消えたところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか110話「一生に一度の男の頼み」感想

わろてんか110話は、北村笑店の寄席に「ミス・リリコ アンド シロー」目当てのお客さんが連日押し寄せている様子から始まります。キースとあさりさんも負けてられないとやる気を出していました。

 

来年は北村笑店の操業25周年で、てんはこの勢いに乗って何か面白いことをやりたいと社員に話します。その話を聞いて吉蔵は文芸部からは社史を出したいと話すと、てんたちも乗り気になり、吉蔵と楓さんで担当することになりました。

 

風太は第漫才大会を今度は東京でやりたいと話します。すると、それならば、歌とダンスを取り入れたレビューを一緒にやってはと伊能氏が乗っかってきます。風太は漫才で勝負したいと伊能氏と意見が対立してしまいました。

 

そこへ隼也が何か言おうとしますが、風太は「お前には聞いてへん!」と遮って何も言わせてもらえませんでした。隼也がなんとなくしょんぼりしながら売店の仕事をしていると、伊能氏が声をかけます。

 

隼也はマーチンショーが海外では大人気で、あれを日本でやりたいと伊能氏に話しました。しかし、専務の下で下働きを二年もやっていては、せっかくアメリカで仕入れた情報が古いものになってしまうと焦っていることを話しました。

 

伊能氏はその思いをぶつけてみる相手がいるのではないかとアドバイスしました。隼也はもう一度、てんと風太に自分の話を聞いてもらえるよう頭を下げますが、てんは隼也の事は風太に任せているため、隼也の話は聞きますが、風太が認められないことは許すわけにはいかないという姿勢を崩しません。

 

風太も話を聞こうとしないので、隼也はとうとう「おっちゃんの頭は古い」と言い返してしまいました。夜、風太は屋台で一人のみながら「何が時代遅れや」とつぶやいていると、伊能氏がやってきて隣に座りました。

 

伊能氏に気づいて風太が何とも言えない表情になっていました。伊能氏は風太にこれからはショーやレビューをやっていかなければいけないが、そのためには風太の協力が必要だと話しました。

 

風太は漫才を100年続く芸にすること、それは藤吉の希望でもあり、風太の夢でもあることを話します。

 

それを聞いた伊能氏は自分が北村笑店の役員を引き受けたのは、藤吉に頼まれたからだけではない、これからは総合的にショービジネスを展開していかなければならない、そのためには北村笑店と手を組むのは自分の会社にもプラスになるからと説明しました。

 

風太は伊能氏のビジネスに対する姿勢が理解できた様子で、伊能氏に頼みごとをしました。翌朝、風太が藤吉の仏壇にあいさつした後、てんに向き直り、隼也を伊能氏に預けることを自分から提案しました。

 

てんが本当にいいのか聞くと、伊能氏だったら隼也をちゃんと育ててくれると太鼓判を押してくれました。隼也もてんにそのことを一度お願いしていたので、とても喜んで風太にお礼を言っていました。

 

北村笑店の事務所で、風太はキースとあさりさんに「一生に一度の男の頼みや」と言って頭を下げるところで今回のお話はおしまいです。