わろてんか96話「きみとぼく」感想

わろてんか96話は、二回目の脳卒中で倒れ自宅療養している藤吉と隼也が話しているところから始まります。隼也は藤吉に番組表の作り方を教えてくれとお願いしていました。

 

そこへ、伊能氏がお見舞いに訪れます。藤吉は伊能氏に北村笑店の役員になってくれとお願いしました。映画に押されて寄席はなかなか売り上げが上がらない。

 

海外では芸人がたくさん映画に出ている。北村笑店でも寄席の人間を映画に使えば、映画はもっと面白いことになるのではと提案すると、伊能氏は笑顔で考えておくと答えました。

 

さらに藤吉は伊能氏に質問をします。それは「てんのことをどう思っているか」という質問でした。伊能氏は誰とも結婚していないと藤吉が指摘すると、伊能氏はてん以上に魅力的な女性に出会っていないと答えます。

 

しかし、てんと藤吉の絆自体が伊能氏にとってかけがえのないものだと言いました。藤吉がひとりひとりに分かれの挨拶をしているようで悲しくなってきてしまいました。

 

翌日、寄席では新しい漫才の発表が始まります。キースとあさりさんがタキシード姿で登場すると、てんたちはおしゃれだと新鮮そうに見ていました。漫才が始まりラジオの話を始めます。

 

話し方は普段より丁寧で「ぼくときみ」とかわいい感じに言いあっていました。みんなが漫才を見て笑っている中、吉蔵はひとりだけ緊張した面持ちで見ていました。

 

藤吉はキースたちの漫才を見て笑いながら、涙が溢れてきていました。ネタが終わり、キースとあさりさんはすぐに藤吉に感想を求めます。藤吉は二人の漫才を「しゃべくり漫才」と称して褒めてくれました。

 

キースとあさりさんは藤吉に「みんなお前のおかげや」とお礼を言って頭を下げました。藤吉は吉蔵に良いネタを作ってくれてありがとうとお礼を言い、これからも北村笑店の芸人にネタを書いてくれとお願いしました。

 

藤吉はさらに風太に「お前の勝ちや」と声をかけます。そして、これからも寄席を頼むとお願いしました。伊能氏にも声をかけると、伊能氏は「確かに引き受けた」と返します。

 

その場では具体的な話はしませんでしたが、役員の話を引き受けてくれたようです。みんなが「これから100年続く芸」に期待を寄せ、亀井さんの唱和で締めるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか95話「しあわせや」感想

わろてんか95話は、てんたちが事務所でアメリカに再び旅立った啄子の話をしているところから始まります。そこへ風太と吉蔵が事務所に入って来て、風太が相撲のネタがあまりうまくいっていないようでイラだっていました。

 

すると、藤吉が漫才にラジオの実況を取り入れることを提案します。藤吉は風太とふざけながら相撲を取っていると、突然意識を失って倒れてしまいました。病院へ運ばれた藤吉を、てんは手を握りしめながら見守っています。

 

すると、藤吉は目を覚まし、てんに謝ります。お医者さんからは、二度目なので、心の準備をしてくださいと言われてしまいました。藤吉は力が入らないような声で、てんに笑ってくれとお願いします。

 

そして、藤吉は家に帰りたいと言いました。翌日、風太は社員たちに藤吉の病状を報告します。そして、一週間以内に新しい漫才を作ろうと提案し、社員たちに頭を下げてお願いしました。

 

てんたちの自宅には、リリコが花束を抱えてお見舞いにやってきました。藤吉はてんにお饅頭を買ってくるようにお願いしました。てんが出かけると、藤吉はリリコに映画は楽しいか聞きました。

 

リリコが不思議そうにつらい事も楽しいこともあると答えます。なぜそういうことを聞くのかと返すと、藤吉はリリコに風鳥亭の高座に上がってほしいことを伝えました。それを聞いてリリコは初めて藤吉に口説かれたと冗談を言って喜んでいました。

 

キースとあさりさんが衣装に困っていると、金太郎の衣装を風太に押し付けて風太が「しっくりくる…」とノリツッコミをしていました。auのCMネタをNHKの朝ドラでやっていたので思わず声を出して笑ってしまいました。

 

キースたちの衣装が決まらずごたごたしていると、トキがファッション雑誌を持ってきて新しい漫才に新しいファッションを取り入れてはと提案すると、風太が邪険にしたため、すねて立ち去ろうとしました。

 

しかし、トキはそこでつわりでへたりこんでしまいました。てんにつわりの時の対応をトキに教えていると、風太はトキの具合が悪くなったのが不安になったようで、「新しい漫才には新しい衣装だ」とトキの言う通りにすると殊勝な態度になっていました。

 

朝、隼也が出かけると、藤吉は「しあわせや」とてんに自分の気持ちを伝えます。再会したときの事を思い出し、藤吉はてんにとって自分でよかったのかと何回も思ったことを告白します。話を遮り、てんは今まで藤吉と笑ってきたことを教えます。

 

藤吉が本当にやりたかった事をてんに言いかけると、風太が訪れました。風太が藤吉たちに明後日、新しい漫才を発表することを伝えるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか94話「天下一の親子」感想

わろてんか94話は、てんが寄席の番組表を考えているところから始まります。そこへお風呂屋さんから帰ってきたキースとあさりさんがのぼせた様子で倒れ込んでいました。

 

風太がお風呂屋さんで面白い話を聞けたのかと突くと、面白い話をたくさん聞けたと二人はホクホクしていました。風太がネタをすぐに仕込むと言うとこれから寄席があるのにと二人は文句を言っています。

 

すると、てんが吉蔵にネタを書いてもらうことを思いつきました。みんなの注目を集めてその場に居た吉蔵がおろおろしています。さっそく藤吉に提案すると、藤吉も「先生」と言って吉蔵にお願いします。

 

吉蔵も「先生」と言われて嬉しそうに引き受けました。そこへ、啄子が帰ってきました。少し白髪気味のショートヘアに洋服を着ていて以前とは雰囲気が変わっていました。

 

てんたちの自宅で、啄子はお土産を手渡しながら、寄席が立派になって驚いていました。啄子は再婚相手とクリーニング屋を経営していて、カリフォルニアに12軒も店を出しているそうです。

 

啄子は藤吉が脳卒中で倒れたことを心配していて、見舞いに行けなかったことを謝っていました。昼間、長屋の外では吉蔵が見守る中、キースとあさりさんはネタ合わせをしています。

 

啄子が顔を出すとキースとあさりさんは啄子の帰国後初めて会ったのか驚いていました。人前に出るなら、女性に好かれるために、衣装と言葉遣いに気を付けなさいと啄子は二人にアドバイスします。

 

藤吉が自宅で物を探していると、また、頭を抱えて座り込みました。そこへ風太がきて、キースたちが新しい漫才を披露すると報告しています。藤吉は異変を悟られないように返事をして風太に先に行くように促していました。

 

嫌な雰囲気です。てんと啄子は夕食の支度がひと段落つくと、啄子は藤吉が倒れたときに、てんが必死に看病していた話を聞いたらしく、てんにお礼を言いました。

 

啄子は自分がどこかで倒れて死んだときは笑顔で送ってくれとお願いしました。てんが切ない顔をしていると「スマイルや」と言って、てんを笑わせます。

 

てんたちは自宅で夕食を食べていると、てんは「しあわせやわ」とつぶやきます。こうして家族四人そろってご飯を食べられることがうれしかったようです。

 

夕食後、啄子はてんと藤吉は縁側でくつろいでいると、藤吉たちが寄席を始める時の事を思い出していました。啄子は藤吉に「今のわてがあるのはあんたのおかげや」と伝えます。

 

そして、世界は広い、まだまだ知らないことがたくさんある、それを自分の目で見て欲しいと言いました。藤吉も、だからアメリカに行くのだと答えていました。

 

啄子は藤吉に「あんたは天下一の息子や」といい、そんな啄子に藤吉も「おかあちゃんこそ天下一のおかあちゃんや」と返していました。そして、藤吉は正座して、改めて「ありがとうございました。」と言って頭を下げました。

 

啄子は「泣かせるんやないわ」と涙をこぼしながら笑いました。隼也もお団子を持って、縁側にやってきます。四人で庭を眺めるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか93話「しゃべくり芸」感想

わろてんか93話は、てんが朝の支度をしているところから始まります。藤吉は布団から起き上がると、昨夜は様子がおかしかった藤吉ですが、手がすっかり動くようになっていました。

 

てっきり悪化するのかと思っていたので少しうれしくなってしまいました。事務所ではてんが吉蔵の小話の記事を読みながら楽しそうに笑っています。そんなてんを遠目から藤吉が見つめていました。

 

藤吉はてんに新しい興行の事を任せたいとお願いすると、てんは嬉しそうに引き受けました。社員さんたちはラジオでは相撲の実況を楽しそうに聞いています。

 

別室ではラジオ局の人が訪れていて、興行主として、てんにもラジオの編成表を見せてくれました。北村笑店の芸人さんたちをラジオに出してもらっているようです。

 

落語はお年寄りに人気でしたが、若い人は相撲の実況の方が好きでなかなか落語は聞いてもらえないとラジオ局の人はこぼしていました。

 

楽屋でキースとあさりさんがネタ合わせしていると、藤吉がダメ出しを始め、「もっと工夫しろ」と言うと、キースたちは「やったるわ」と喧嘩腰です。てんが言い過ぎだと言うと、藤吉は「芸人の尻をたたくのも興行主の仕事」と笑って答えていました。

 

夜、てんが藤吉に新聞に載せる広告の図案を見せると、藤吉は「上出来だ」と褒めてくれました。藤吉は新聞だけでなく百貨店の屋上にバルーンをあげる事も考えていて、隼也が会社を継いでくれるまで頑張ると張り切っています。

 

昼間、キースとあさりさんは風太とお昼を食べながら、落語はなぜ長い歴史があるのかと考えていました。キースが落語は「しゃべくり芸」だから音楽や仕掛けが必要ない分、時代に合わせやすいと言うと、風太は「それや!」と言って、キースとあさりさんに「しゃべくりだけで勝負する」ことを提案しました。

 

しかし、実際にしゃべくりだけで寄席に立ってみると、どつき漫才を期待していたお客さんからは文句を言われ始め、最後はみかんの皮や座布団を投げ込まれて騒ぎになってしまいました。

 

しかし、藤吉は新しい芸にチャレンジするキースたちを評価していました。話を聞いていた吉蔵はキースの話がお客さんには難しすぎるのではとアドバイスします。

 

吉蔵が床屋などでの会話を元ネタにしている話をすると、風太はキースたちに床屋に行って来いとお金を渡してすぐに行動していました。吉蔵にネタを書いてもらうのはダメなのでしょうか。

 

寄席で出たゴミになるみかんの皮は薬の材料になるようで、藤岡屋からりんが受け取りに来ていました。そこで、りんは大阪に藤岡屋の本店を映して自分たちで薬を作ることになったとてんに報告します。

 

てんは亡くなった兄の夢が叶ったことを喜び、りんにお礼を言いました。夜、伊能氏は藤吉に頼まれていたニューヨークの劇場の資料を持ってきました。

 

藤吉が急いでいるように見えたので、どうしてなのかと質問すると、藤吉はこの歳になってもう時間がないことに気づいたと答えます。

 

伊能氏も同感した様子だったので、今度は藤吉が伊能氏に何かあるのかと質問すると、伊能氏は俳優の声が出るトーキー映画を作る計画を話します。

 

二人はお互いに新しいことへのチャレンジに感化されたようでした。藤吉が資料をキラキラした目でめくっているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか92話「100年続く芸」感想

わろてんか92話は、トキがてんたちに風太の愚痴を言っているところから始まります。風太は仕事に一生懸命で、家ではろくに口も利かないとぼやいていました。

 

藤吉は左手はまだマヒが残っているようでしたが、リハビリがうまく進み、一人で歩いて生活できるようになっていました。藤吉はてんに東京出張へ一緒に来てくれとお願いします。

 

トキにも勧められて、てんは藤吉と東京に出かけて行きました。当時、東京ではコントのようなスケッチ劇というお芝居が人気だったそうです。てんたちも楽しそうに鑑賞していました。

 

事務所で風太が東京へ行った藤吉たちを見習ってみんなも頑張れと言っていると、藤吉たちが帰ってきました。藤吉とてんは浅草の新しい芸について話します。

 

「大阪でのどつき漫才はどつきあいが激しくなるだけで、どんづまりだ」と藤吉は厳しく評価していました。新しい芸を見つけるため藤吉はアメリカに行くつもりだといい、みんなびっくりしていました。

 

そして、だれが一番先に100年続く芸を見つけるか競争だと張り切っています。自宅で藤吉はてんを連れて啄子の住むアメリカへ行くことを話します。隼也も行きたがっていましたが、学業があるため、隼也は留守番になりそうです。

 

翌朝、トキが不安そうな顔で、てんの家に訪れます。風太も来ていて、てんはまた夫婦喧嘩をしたのかとトキに尋ねます。隼也が学校へ出かけた後、落ち着きのない風太とトキはもじもじしていると、てんはトキに子供ができたのかとズバリと言い当てました。

 

てんはトキに休むようにいいかけますが、トキは笑い声をお腹の子に聞かせたいと働き続けることを希望していました。風太は藤吉に子供の名付け親になってほしいとお願いします。藤吉は名付け親の件を快諾して、みんな幸せそう笑っていました。

 

事務所では、岩さんは奥歯が抜けてしまい、力技の芸が出来ないと嘆いていました。吉蔵が岩さんにアドバイスしていると、新聞記者の楓さんがやってきました。楓さんは新聞に載せる小話を吉蔵に依頼しました。

 

以前、吉蔵が書いた小話が好評だったらしく、歌子もいい話だと言っていましたが、吉蔵はそんな暇があるなら、もっと新しネタを考えなければと小話記事の件を辞退しようとします。

 

しかし、歌子は別に夫婦漫才は辞めてもいいと言い出します。普段から吉蔵に対してきつい鬼嫁だったことを歌子は気の毒に思っていたそうです。

 

吉蔵のために夫婦漫才でツッコミをしていたけれど、吉蔵には文才があるのだからと言ってくれました。吉蔵は歌子に抱き着いて喜んでいましたが、喜びすぎて結局張り倒されていました。

 

夜、てんが藤吉に吉蔵の話をしながら、啄子からの手紙を藤吉に渡しました。啄子は世界一周の旅にでていて、そのうち藤吉のところにも寄ると書いてありました。

 

手紙のつづきを読もうとしていると、藤吉の様子がおかしくなりました。こめかみ押さえて何かをこらえていると、てんは啄子が手紙でなんて言っているのかと笑顔で振り返ります。

 

藤吉は笑っていつもどおりだと答えますが、震える左手を触りながら見つめているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか91話「死んで花が咲くかいな」感想

わろてんか91話は、団吾師匠のラジオ独演会から始まります。死ぬことは怖い事、死神に取りつかれた男の話が始まります。団吾師匠はその男を藤吉と呼んで話を進めます。

 

事務所では団吾師匠が話しているのは東京落語の「死神」だと説明します。藤吉もその落語を知っていたようで、東京の落語まで勉強していたのかと感心していました。

 

「死神」という噺は、借金で首が回らなくなり、死んでしまいたくなっていた男の前に死神が現れます。死神は男に医者になるように言い、病人の死神を追い払う方法を教えます。

 

その教えてもらった方法で、大富豪の命を救い、男は借金から解放されます。大金に目がくらんだ男は、死神を追い払う方法を教えてくれた死神まで追い払い、死神の恨みを買ってしまいました。

 

死神は男を地下の世界へ連れて行き、人の寿命である火の灯った無数のろうそくを見せます。今にも消えそうなろうそくが男自身のものだと教えます。

 

まだ生きたいと懇願する男に、死神は新しいろうそくに火を移し替えることが出来れば、生きられるとろうそくを渡します。結局男は火を消してしまい、死んでしまうお話でした。

 

噺を終えて、団吾師匠は、人の一生には限りがある「死んで花が咲くかいな」と唄います。最後に風鳥亭を宣伝して、独演会を終わらせました。

 

藤吉は、やっぱり団吾師匠は天才だと笑いながらつぶやきました。そして、団吾師匠のラジオ独演会を聞いて、力が湧いてきたとてんに話します。

 

事務所の芸人仲間も笑っていましたが、風太はラジオの電源を落として「お前ら何笑ってんのや」と言い捨てて立ち去りました。風太が落ち込んでいると、トキが笑いだしてしまいました。

 

風太はトキに「お前はわしの味方やないんか」と怒ります。トキは風太の味方だと言ってくれますが、風太は「そっちの味方やない」とトキの言葉を遮り、ごにょごにょした後に、風太はようやくトキに「好きや」と告白し、プロポーズまでしてしまいました。

 

トキが呆然と「ほんまにうちでええの?」と聞くと、風太は「お前しかおらへん」といいつつ、結婚の条件を偉そうに3つ言いました。

 

「俺の三歩うしろを歩け、飯には必ず甘いもんを一品つけろ、俺より絶対に長生きせぇ!」と言うと、トキは風太の背中から抱き着いて、「よろしくお願いします」と言ってくれました。二人とも涙が流れていました。やっとくっついたと少しうれしくなりました。

 

翌日、団吾師匠の落語をラジオで聞いた人が風鳥亭にたくさん駆け付けて大盛況になっていました。藤吉も、事務所に訪れ社員たちが挨拶します。

 

風太とトキの結婚も発表し、てんたちは二人を祝福します。団吾師匠から新しいことへのチャレンジする気持ちを教えてもらい、みんなが前向きな気持ちになっているところで、今回のお話はおしまいです。

 

わろてんか90話「団吾師匠のラジオ独演会」感想

わろてんか90話は、朝、隼也がてんに藤吉に話したいことがあるという所から始まります。事務所では番組表を眺めながら、岩さんが自分の出番が少ないとぼやいています。

 

風太は団吾師匠の居場所がつかめず怒っています。しかし、キースもラジオに出ることに乗り気でした。しかし、風太はそんなキースも怒鳴りつけて、北村屋からのラジオ出演は禁止すると言って出ていってしまいました。

 

風太が出ていったあと、芸人仲間から風太とどうなっているのかとトキが茶化されてバシバシ芸人仲間を叩いていました。藤吉の病室には吉蔵夫婦がお見舞いに来ていました。

 

東京では夫婦漫才が大うけだったようです。吉蔵は東京に出てよかったと感謝し、藤吉に新しいネタを見せると、藤吉はそれを読みながら笑いだして面白いと評価してくれました。

 

てんも新しいことに挑戦しようとする吉蔵に感心しています。それに気を良くした吉蔵は、せっかく命が助かったので新しいことをやった方がいいと進言しました。藤吉も同じ考えのようです。

 

風太は、大阪の放送局へ行き、団吾師匠を捕まえようと、張りこんで居る社員に差し入れを渡しました。その後、風太は藤吉の病室へ訪れ、出演を阻止しようと、いき巻いています。

 

そんな風太に、藤吉は団吾師匠が夕べ病室に来たことを話します。今夜のラジオは「新しい時代の幕開けや」と言い残したことを話すと、風太が不満そうに文句を言います。

 

藤吉は自分が意識不明の間、後ろから楽しそうな笑い声が聞こえて、戻ったら目が覚めたと告げ、その体験からもっと新しいことへ挑戦していった方がいいと藤吉は考えているようでした。

 

もちろん風太はそれを聞いて怒っていました。そこへてんと隼也が現れて、風太は帰って行きました。隼也から藤吉へ話があるといい、隼也は勉強して大学に行きたいことを告げます。

 

てっきり、どこかへ旅立つとでも思っていたてんは意外な話に驚いていました。隼也はてんが藤吉を頑張って看病しているのを見て考えが変わったことを話しました。

 

隼也は自分にとっての冒険は藤吉の跡を継いで藤吉を超える事、だから勉強して大学に行くと宣言します。藤吉はその話を聞き、そんなに生易しい世界ではない、ダメだったら切り捨てると厳しく言いました。

 

しかし、隼也がこの世界でやっていけると藤吉が判断できたならば、北村笑店を継いでくれとお願いしました。事務所では、芸人仲間とトキがラジオで団吾師匠の出番を待っていました。

 

風太は大阪のラジオ局に現れない団吾師匠が出演をあきらめたと思い、社員に任せて事務所に帰りました。風太が事務所につくと、ラジオでは普通に団吾師匠の独演会が始まっていました。

 

団吾師匠は京都の放送所から話していることを説明します。風太はそれを聞いて悔しそうに机をたたきます。団吾師匠の話にラジオに向って風太は食ってかかります。藤吉の病室ではてんと藤吉も団吾師匠の独演会を聞いています。

 

団吾師匠が死についての話を始めようとするところで今回のお話はおしまいです。

 

わろてんか89話「大輪の花」感想

わろてんか89話は、風太が新聞を読んでいるところから始まります。新聞には団吾師匠が借金で家財を取り押さえられてもラジオに出ると宣言していました。

 

風太は新聞を投げ捨てて「絶対にださせへんぞ!」といきり立っていました。現代で考えると、風太の決意はかなり難しそうに感じます。風太は団吾師匠を探していますがなかなか見つかりません。

 

そこへ、てんがしずを連れて現れました。風太もトキも久しぶりに会うしずを嬉しそうに迎えます。しずは寄席の中を見学しながら、風太の出世をトキから教えてもらいます。

 

風太とトキの掛け合いをしずは「長年連れ添った夫婦みたいえ」と茶化していました。藤吉の病室では、リリコがお見舞いに訪れました。

 

リンゴの皮むきから、藤吉とリリコはこれまでの人生を振り返るように今の事を昔は想像できなかったと話していました。リリコはてんに藤吉を取られたのが人生で最大の驚きだと笑い、しかし、てんにはかなわないと言い出しました。

 

リリコは藤吉が寝ている間、てんが笑顔を絶やさず一生懸命看病していたことを伝えます。自分もてんを見習おうと思うと話すと、藤吉はリリコに「笑った顔が一番べっぴんや」と伝えます。リリコはとてもうれしそうにしていました。

 

リリコは病室から出た後、廊下にあった鏡で笑顔を作ってみていると、てんがリリコに声をかけます。一緒にいたしずは女優のリリコの顔を興味深そうに見ています。ニコニコ対応しているリリコにしずは、「ようわらわはる人やなぁ」と好感を抱いていました。

 

病室に入って、藤吉がしずたちからリリコがニコニコしていたとを聞かされて、リリコがてんを見習って笑うことにしたことをてんに教えました。

 

てんが花瓶に水を入れに入った後、しずは藤吉にてんの父・儀兵衛が藤吉をてんの夫として認めてくれていたことを話します。しかし、藤吉はてんに苦労をかけてばかりだと答えました。

 

そんな藤吉にしずは「好いた人とする苦労は苦労の内に入りまへん」と言いました。そして、「親子三人でどんどん苦労してどんどんわろうておくれやす」としずはお願いしました。

 

てんが戻ってくると、儀兵衛がしずに言っていた言葉を伝えます。「花と信じればどんな寒空の下でも花は咲く」、藤吉とてんのこれからまだまだ大きく咲く「大輪の花」を自分と儀兵衛に見せてくれとお願いしました。

 

そして、しずは藤吉とてんと三人でゆびきりをさせました。そのあと改めて、しずは藤吉にてんのことをお願いしました。夜、藤吉が病室で仕事をしていると、団吾師匠がろうそくを片手にお見舞いにやってきました。

 

団吾師匠は藤吉にラジオに出ると宣言します。藤吉が驚いていると、落語をお蕎麦屋さんに例えて、「うまい蕎麦だったらわてはその店まで出て行くで」と言いました。

 

そして、明日の夜八時にラジオに出演することを教えました。藤吉が引き留めようとしますが、団吾師匠は「新しい時代の幕開けや」と言い残して病室から出て行ってしまう所で今回のお話はおしまいです。

わろてんか88話「張ってでも歩け」感想

わろてんか88話は、藤吉の病室にてんが訪れるところから始まります。隼也が藤吉に付き添っていて、眠り込んでいました。てんが羽織をかけると、隼也は起きてしまいました。

 

取り落とした雑誌にはリンドバーグという冒険家の記事が載っていて、隼也は冒険がしたいと話しました。隼也は藤吉を超えたいと話していると、藤吉が目を覚ましました。倒れてから3日目で目を覚ましたようです。

 

ずっと寝たままにならなくてほっとしてしまいました。お医者さんが藤吉の様子を見ると、左半身にまだマヒが残っているが、ひどい後遺症は残らないだろうと言ってくれました。

 

お医者さんが退室した後、てんは藤吉が眠っている間に色々な人が来てくれたことを報告します。隼也は藤吉が眠っている間、てんが藤吉の体をさすっていたと教えてあげます。

 

藤吉が寄席の心配をしていると、てんは風太が守ってくれていると教えます。「好きにやらかしそう」という藤吉の感想でしたが、てんは風太はあれでも忠義者だと笑って答えます。

 

事務所に戻ったてんは店員さんたちに藤吉が目覚めたことを報告します。風太たちも心から安心した様子でした。そこへ、ラジオ局の人が訪れました。月ノ井団吾師匠をラジオに出してくれないかと依頼してきました。

 

風太は怒って、ラジオで落語を流したら、寄席にお客が来なくなるだろうと名刺を突っ返してしまいました。てんは藤吉にもしもラジオで落語が聞けるようになったらどうするかと尋ねました。

 

藤吉は「うちの会社つぶれるわ」といって笑っていました。そこへ、てんの母親・しずが妹・りんと訪れました。藤吉の様子をとても心配していましたが、てんはそろそろリハビリを始められると報告すると、しずもりんも安心した様子でした。

 

喫茶店では団吾師匠に事務所にやってきたラジオ局の人がラジオに出てくれるように直接お願いをしていました。団吾師匠はいくら貰えるのかと尋ねていました。

 

それを芸人仲間たちが聞いていて、風太に報告します。風太は、団吾師匠だけでなく、他の芸人さんまで出るようになったら目も当てられないと机をたたいて怒っていました。

 

その頃、藤吉は一人、病室で歩こうとして転倒してしまいました。体が動かないことに焦っているようです。風太は団吾師匠のもとに訪れ、ラジオに出演しないよう、くぎを刺していました。

 

風太は、漫才を押していたので、団吾師匠は代わりにラジオに出ることを検討している様子でした。団吾師匠は北村笑店に借金をしているようです。

 

風太はラジオに出るのであれば借金を返せと詰め寄りますが、団吾師匠はふざけながら「無い袖は振れない」と答えると、風太は部下を呼び込んで、差し押さえの札を家具に張りつけていました。

 

藤吉が今度は、マヒした腕を動かそうと手拭いを握る練習をしていました。そこへ伊能氏が病室に訪れ、「順調か」と聞くと、藤吉は一人でいると不安になると素直に答えました。

 

もしかしたら、仕事に戻れないかもしれないと焦っているようでした。てんに迷惑をかけるのが怖いと泣きそうにこぼしました。伊能氏は静かに「そんなこと二度と言うな」と藤吉に言いました。

 

てんがどんな気持ちだったのか「どんなにつらくても藤吉が戻ってくるというのを信じて笑っているぞ。必ず歩け、張ってでも歩け、おてんさんを悲しませるな。」と静かですが藤吉のマヒした腕を握りながら厳しく言うと、藤吉も「分かった。約束や。」と答えました。

 

そんな励ましに、藤吉が「ありがとうな」とお礼を言うところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか87話「たまには泣いてもいいんじゃないかな」感想

わろてんか87話は、てんが病室で藤吉の腕をさすっているところから始まります。りんが隼也と訪れました。心配そうにしていた隼也は自分のせいだと言い出しますが、てんはそれを否定して、藤吉に声をかけるようにいいます。

 

隼也は親子喧嘩の事を謝り、てんは優しく藤吉に声をかけます。風太とトキもお見舞いにきました。風太は怒っているようでした。風太がずっと昔に藤吉と約束した事を藤吉に向って話だします。

 

「てんが一生笑ってられるようにする」という約束を破ったら承知しないと大きな声で呼びかけました。朝、てんはカーテンを開けながら藤吉に声をかけます。鳥の飾りについた鈴を藤吉に聞かせるようにならしていると、芸人仲間たちがお見舞いにやってきました。

 

ひとりずつ、眠っている藤吉に声をかけて行きます。北村笑店の事務所では、風太が店員たちに今こそ頑張ろうと声をかけていました。

 

解散した後、寄席を盛り上げる手立てがあるのかとトキが風太に質問しますが、策は何もないようで、風太は藤吉の復帰を願っていました。藤吉の病室にはリリコがお見舞いにやってきました。

 

一生懸命藤吉に声をかけます。リリコは「医者に話を付けてくる」と言って病室を飛び出しましたが、お金でどうにかなる話ではないと言われたようで、病室に戻らず、廊下の椅子に座りこんで居ました。

 

てんが心配になったようで、探しに出て、笑顔で声をかけてくるのを見たリリコは「アンタ偉いなぁ、こんな時でもわろうてられて」と言って泣きだしてしまいました。しかし、てんは泣くのを必死にこらえているようでした。

 

家に戻ったてんの元に伊能氏が訪ねてきてくれました。伊能氏はてんを励ますように、藤吉はすぐに戻ってくると声をかけますが、てんはへたりこんでしまいました。

 

てんは悲しくて心細くて、しかし、藤吉は一生自分を笑わしてくれると約束したのに、今自分が泣いたら藤吉から怒られると言いながら、鼻を啜り出します。

 

伊能氏は「たまには泣いてもいいんじゃないかな」と優しく声をかけると、てんはとうとう涙を流しながら泣きだしてしまいました。伊能氏が戸惑いながら、てんの肩に手をかけて慰めているところで今回のお話はおしまいです。