わろてんか86話「跡なんて継ぎたくない」感想

わろてんか86話は、てんたちがラジオ体操をしているところから始まります。昭和4年ラジオ放送が開始され、大阪ではラジオ体操がブームになっていたようです。てんの家は水道とガスも引かれて、少し洋風なキッチンになってきました。

 

昼間、風太が藤吉に各寄席の番組を見せます。すると、漫才ばかりで落語がないことに藤吉が説明を求めると、風太は落語の人気が落ちてきて、これからは漫才に変えていくべきだと主張します。

 

藤吉とてんは寄席に落語がないのは寄席じゃないと反対します。さらに藤吉は「俺の目が黒いうちはそんなことさせない」と突っぱねます。しかし、その話を聞いた亀井さんも落語は確かにお客が年寄りばかりだと風太の意見が分かるような反応でした。

 

てんが亀井さんと話していると、隼也が通っている中学校から電話がかかってきました。夜、白紙の答案用紙を前に事情を聞きます。

 

隼也は藤吉の跡を継ぐと決まっているので勉強したってしょうがないと思っているようでした。反抗的な態度に藤吉も喧嘩腰になってしまいますが、てんが声をかけて止めます。

 

隼也は「跡なんて継ぎたくない」と言って、立ち去ってしまいました。隼也はしっかり藤吉に似てしまっているような気がしました。翌日、風太はトキと夫婦のようなやり取りをしています。

 

それを見ていたキースとあさりさんが風太に声をかけて、早く結婚しろと詰め寄ります。キースは花とお菓子を渡して、「Merry me」と言えとアドバイスしました。

 

事務所ではりんが訪ねてきました。隼也が藤岡屋に支店に居るので知らせに来てくれました。応接室でお茶を飲みながら、りんが藤岡屋を継ぐと決めた後に悩んだ話を始めました。

 

話がトントンと進んで行ってしまって、戸惑っていた。あの時は一人でゆっくり考えたいと思ったと言い、今は少し、隼也を放って置いたほうがいいとアドバイスしてくれました。

 

そして、今日のところはりんの元で夕飯食べさせると言って、てんはりんの提案に感謝していました。夜、風太はトキのもとに戻ってきて、花束を渡しながら「Merry me」と言いますが、トキは何を言われているか分かってない様子でした。

 

次に差し出したお菓子に喜んで、「みんなが喜ぶ」と言って嬉しそうに立ち去って行ってしまいました。陰で見ていたキースが「おトキちゃんに英語が通じるわけない」と自分でアドバイスしておいてツッコミを入れていました。

 

てんの家では、藤吉が隼也に腹を立てて、隼也の本を片づけようとしていると、突然頭を抱えて倒れてしまいました。お医者さんには、脳卒中と言われ、目が覚めてもマヒが残るかもしれないと告げられました。

 

てんは病院のベッドで眠っている藤吉の横に座り途方に暮れていると、昔、藤吉から貰った鳥の飾りが目に入ります。てんがハッとして、藤吉の腕をさすり始めるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか85話「道しるべ」感想

わろてんか85話は、キースたちが準備した志乃の送別会に志乃が驚いているところから始まります。伊能氏の到着をみんなで待っていましたが、なかなか到着しないので吉蔵が独演会をすると言い出しましたが、歌子が引きずりおろします。

 

代わりにキースが挨拶を始めていると、伊能氏が現れました。伊能氏はへその緒を返して帰ろうとしますが、キースが引き留めて、自分たちの芸を見るように言って椅子に座らせます。気まずい雰囲気の中、キースは東京で志乃に世話になった話を始めます。

 

ずっと昔に生き別れになった息子の話、頭が良くて男前。その話をするときの志乃は目がイキイキをとしていたとキースは話します。せっかく母親が出来たが本当の息子にはかなわないと悔しそうに愚痴っていました。

 

てんはへその緒を大事にしていた母親の気持ちがよく分かると話すと、隼也がうちにもあると話に参加します。そして、栞という名前の意味を隼也が志乃に尋ねます。

 

栞は「道しるべと言う意味」人生道に迷わずたくさんの人を導いていってほしいという意味だと志乃は説明しました。藤吉が「ええ名前やな。栞君。」と伊能氏に声をかけます。

 

すると、伊能氏は、子供のころ志乃と一緒に活動写真をよく観に行った話をします。そして志乃に「あなたはいつも楽しそうだった。だから私は人の心を豊かにする活動写真を作りたいと思った。

 

今の僕があるのはあなたのおかげだ。ありがとうございます。それだけ、伝えたかった。」と言うと、志乃は泣きだしてしまいました。場も和み、キースとあさりさんが漫才を始めて、志乃も伊能氏も笑いながら漫才を見ています。

 

送別会も終わり、志乃はてんと藤吉に挨拶をしていました。てんが今朝の新聞の事を志乃に教えます。救援活動に尽力を尽くした伊能氏に大阪府から感謝状が贈られたようです。伊能氏は志乃に小切手を渡しました。

 

驚いた志乃はこんなものいらないと付き返そうとしますが、伊能氏はもらわなくていいから、借りてくださいと返しました。そのお金は返すのに20年はかかると伊能氏が言うと、キースが「それだけ長生きしろいうことや」と伊能氏の意図を説明しました。

 

志乃は改めて、てんたちにお礼を言い「これからも栞の事をよろしくお願いいたします。」と頭を下げました。伊能氏と志乃はお互いに「元気で」と言って、志乃は東京に帰って行きました。帰る後ろ姿を伊能氏は泣きそうな顔で見つめていました。

 

そして、風太が東京から帰ってきました。トキに声をかけていると、他の店員や芸人仲間たちが風太の帰りをよろこびにぎやかになります。黙り込んでいたトキは風太に抱き着いて泣いてしまいました。

 

風太はトキから貰ったお守りを見せて「これのおかげやおおきにな!」とトキにお礼を言いました。2週間後、東京の芸人さんたちが北村笑店で活動し、寄席が盛り上がっているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか84話「親子の気持ち」感想

わろてんか84話は、てんは伊能氏に志乃に会いに行くようお願いするところから始まります。伊能氏は志乃の容態を心配しましたが、てんは容態が悪くなったのではなく、記憶が戻ったようだと伝えました。

 

しかし、伊能氏はもう二度と会う気はないと答えます。「お前が居ると邪魔なんだ」と伊能氏は引き取られる際に、志乃から言われた言葉を並べて、実の母親からひどいことを言われたことに傷ついたまま今まで暮らしていたようでした。

志乃は焚火の中にへその緒の箱を入れてしまいましたが、キースが気づいてそれを拾います。箱には伊能氏の名前「栞」が書かれていることにキースが気づきました。

 

事務所では、風太から電話がかかってきて、芸人をたくさん見つけたと報告してきました。てんは東京の芸人さんたちに北村笑店の寄席に出てもらってはと提案しました。風太にもその旨を伝えます。

 

夜、キースは焚火から拾ったへその緒の箱をてんたちに渡しにきました。てんは伊能氏と志乃の仲をなんとか取り持てないかと考えているようです。キースは実の母親を拒絶する伊能氏が理解できないようでした。

 

志乃を心配するキースに藤吉は志乃を笑わせようと提案します。翌日、キースはあさりさんのところに訪れます。「どうしても笑わせたい人が居る」とあさりさんに相方になってもらうようお願いしました。

 

早速キースたちは漫才の練習を始めて、それを藤吉が見て嬉しそうにしていました。てんはキースから受け取ったへその緒を伊能氏に渡します。志乃が地震で崩れかけた家に戻って危ない目に合いながら持ってきたへその緒だと説明しました。

 

志乃が東京に帰るのでお食事会をする、恨み言でも言うなら今だと伊能氏を説得しました。てんは志乃にも伊能氏のことを尋ねました。志乃は自分の事を伊能氏が恨んで居る事が分かっていたようです。

 

志乃は伊能氏が伊能家の一員として立派に暮らしていくために、伊能氏に二度と会わないことを伊能家と約束したことをてんに話しました。志乃が頭を下げてこのまま伊能氏に会わずに東京へ帰らせてくれとお願いするところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか83話「志乃の記憶」感想

わろてんか83話は、藤吉が新聞を読んで腹をっ立てているところから始まります。新聞には伊能氏が売名行為で救援活動をしていたと書かれていました。そこへ、志乃がお茶を持ってきて新聞を見てしまい、怒っていました。

 

伊能氏の実の母だと知ったてんたちは怒っている志乃に少しほっとしている様子でした。伊能氏の事務所では、伊能氏批判の記事を見ながらリリコは「糠に釘」と言い出し、少し考えた伊能氏は「それをいうなら、出る杭は打たれる」と訂正します。

 

リリコは東京へ救援物資を送ったのは母親のためだろうと言っていました。伊能氏はてんたちのもとを訪れ、小切手を渡します。これで志乃の面倒を見て欲しいとお願いしました。

 

それならば伊能氏本人がやるべきだろうと、藤吉は小切手を返してしまいました。志乃がぼーっとしていると、焦げ臭いにおいに気づいたキースが家に飛び込んできました。志乃は記憶を失いながらも、過去の自分はについて思い悩んでいました。

 

その後、伊能氏のもとに、志乃がご飯を持って現れました。お弁当を進められて、かわしましたが、無言でもう一つのお弁当箱に近づいて、卵焼きを食べていました。そこへ、記者が大勢押しかけてもみ合いになり、志乃が倒れて頭を打ってしまったようです。

 

夕方、目を覚ました志乃に、キースは心配そうに自分の事を覚えているかと聞きました。もちろん、キースを覚えていると笑顔で答えて、「息子を忘れるわけがない」とつぶやきました。

 

てんは伊能氏のところに行き、志乃の無事を伝えます。伊能氏は志乃と向き合いたくない様子でした。夜、志乃は自分の荷物から、へその緒が入った箱を取り出し、何か考えていました。

 

次の日、亀井さんとトキが事務所で話していました。てんも現れて、風太から一週間も連絡が無いと不安そうにしていました。そこへ、志乃が現れて、東京へ帰ると言い出しました。

 

キースが追いかけてきて、家に戻ろうとすると、その手を振り払い興奮した様子で帰ると言い張っていました。その様子を見て、てんは志乃が思い出したのかと質問するところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか82話「実の母親」感想

わろてんか82話は、伊能氏が志乃を見て驚いているところから始まります。志乃の方は伊能氏を見て「いい男だねぇ」と言って茶化していました。てんたちは伊能氏が驚いている様子を不思議そうに見ていました。

 

伊能氏は藤吉と客間で物資について話をしていました。物資は足りていないが大量に送る手立てがないと藤吉が話していても伊能氏はうわの空です。てんがお茶を持ってきて、キースと志乃はてんたちの長屋の空き部屋に入ったことを告げます。

 

藤吉から志乃の記憶が無いことを聞き、伊能氏が聞き入っていました。藤吉は伊能氏に志乃と知り合いなのかと尋ねますが、伊能氏は人違いだったと答えます。長屋ではお医者さんが志乃のもとに訪れて診察しています。

 

お医者さんが帰ると、キースは志乃の記憶が戻るのか心配していました。しかし、志乃は寄席でお手伝いさせてもらえないかとてんにお願いします。そこへ、隼也が食器や鍋を持ってきてくれました。

 

隼也がてんの息子だと紹介し、てんは志乃に息子がいるのかと聞きます。記憶を失っている志乃の代わりに、キースが「外国が居るらしい」と補足しました。キースは志乃が心配の様子でした。

 

キースが井戸で水を汲んでいると、あさりさんが声をかけますが、ほっといてくれと立ち去ろうとします。あさりさんが相方になってもいいといいましたが、今は震災を考えると、笑えないと言っていました。

 

りんが救援物資用に薬をたくさん持ってきてくれました。物資の数をまとめていると、伊能氏が訪れました。キースに東京の事を聞きに来たと行っていました。志乃がすでにここで手伝いをしてくれていると聞き動揺します。

 

お茶を持ってきてくれた志乃に手がぶつかってしまい、お茶が志乃にかかってしまいました。伊能氏は布巾で志乃の手を押さえ、握り占めている様子をてんたちが見ていました。

 

客間で伊能氏に藤吉が改めて志乃の事を聞くと、伊能氏は志乃が自分の実の母親だと告白しました。向島に芸者さんとして暮らしていたようです。てんが実の母親なのであれば、良かったではないかと喜びますが、伊能氏は複雑だったようです。

 

伊能氏は志乃が自分をお金で父親に売ったと、てんたちに説明します。そこへ志乃が伊能氏の顔色の悪さを心配したのか、おにぎりとおかずを持って入ってきました。伊能氏に勧めますが、伊能氏は黙って立ち去って行ってしまいました。

 

伊能氏が事務所でぼーっとしていると、新聞社の人から電話がかかってきて、救援活動を売名行為と言われていると告げられます。また、伊能氏の実の母親は無事なのかと聞かれ、途中で電話を切ってしまいました。伊能氏が暗い部屋で空虚を見つめるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか81話「東京のおかあちゃん」感想

わろてんか81話は、関東大震災が起こり、キースや東京の芸人さんの安否をたしかめるため、藤吉が東京へ電話をかけているところから始まります。しかし、震災の影響で電話は全くつながらないようです。

 

芸人仲間たちや店員さんたちも不安そうに藤吉の周りに集まっています。あさりさんがなぜ大阪に戻ってこなかったのかと、心配のあまりひどく怒っています。

 

てんが電話がつながらないならば、現地へ行ったらどうかと提案すると、風太が「自分が行く」と言い出しました。どうせ行くなら何か持っていった方がいいのではないかと、てんがさらに思いつき、救援物資を持っていこうということになりました。

 

伊能氏も関東と連絡がとれない様子でした。そして、向島あたりがどうなっているかを確認してもらうように、お願いしていました。風太が物資の管理をしていると、トキがお守りを風太に手渡します。

 

「無事に帰ってきいひんと一生ゆるさへん!」と肩をグーで叩いて走って行ってしまいました。関東ではボロボロの軒下で、キースが無事でいました。キースと一緒にいる女性・志乃は、キースからおかあちゃんと呼ばれていて記憶を無くしている様子でした。

 

伊能氏は救援物資を役所経由で送ろうとしていましたが、連絡が取れないため、すでに行動に移している北村笑店を頼ってやってきました。そこへリリコが大きなつづらを持ってきました。中身は女優たちが考えた救援物資で、女性や子供の必需品を詰め込んでいました。

 

志乃は息子の心配をしていました。するとキースが「ほんまの息子はアメリカ行って偉い成功していると言っていたから大丈夫や」と志乃を励まします。そこへ、風太が現れてキースと再会し無事を喜びます。

 

キースから志乃は東京のおかあちゃんだと紹介されました。キースは身よりのない志乃と大阪に帰れと風太に勧められました。復旧が進み電話が少し回復して、風太がキースの無事をてんたちに報告します。

 

風太は少しだけ怪我をしているようでしたが、トキのを守りを見ながら「こいつのおかげや」と笑っていました。北村笑店では、救援物資をまとめる仕事をしていると、キースが志乃を連れて戻って来ました。

 

久しぶりの風鳥亭を見て、大阪は変わらないとほっとしている様子でした。そこへ、伊能氏が現れ、志乃の顔を見て驚いているところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか80話「キースの安否」感想

わろてんか80話は、藤吉が北村笑店を東京に進出させるため、東京へ出かけるところから始まります。昼間、事務所ではトキが風太に声をかけました。「昨日はどうしてたん」と笑いながら声をかけます。

 

どうやら風太がボーリング場に連れてってくれる約束をすっぽかして、仕事をしていたようです。てんが間に入ってまた二人が同じ日に休めるように調整すると言いましたが、トキは怒って事務所から出ていってしまいました。

 

入れ替わりにあさりさんが事務所に入って来て、相方が気に入らず文句を言っています。キースが居なくなり2年経っても新しい相方がなかなか決まらないようです。

 

リリコは伊能氏と何か写真撮影をしていました。伊能氏はチャリティに力を入れているようです。写真も何かの感謝状を贈られた記念撮影だったようです。

 

伊能氏はなぜチャリティに力を入れるのか説明すると、難しそうに考えながらリリコは「損して得取れってこと?」とあっさり言い換えて伊能氏が笑っていました。

 

寄席の控室では、吉蔵が東京でやる新しいネタを書いた紙を相方の歌子に見せていました。いつも歌子がツッコミをしていますが、今度は吉蔵が歌子にツッコミを入れることになっていたようで、歌子は拒否していました。

 

ネタの紙を投げ捨てて二人が立ち去ると、その紙を拾って読んだ風太が「面白い」とつぶやいていました。藤吉は東京で芸人さんと交渉していると、キースに遭遇します。

 

藤吉はキースになぜ日本に帰ってきたことを連絡しなかったのかと尋ねると、日本で一旗揚げてから帰りたかったと答えました。どうやらあまりいい感じにはなっていないようです。

 

キースもあさりさんのことを気にしていたようで、藤吉にあさりさんの様子を尋ねます。相方が2年間で4人変わったと聞いて、キースはがっかりしていました。

 

大阪では、トキとてんがネズミとりにネズミがたくさんかかっていたと話をしていると、地震が起こりました。それは関東大震災の揺れが大阪まで届いていた揺れでした。その後亀井さんが地震の知らせを伝えにきました。

 

藤吉が東京からまだ戻ってきていないと事務所が騒然としているところに、藤吉が帰ってきてとりあえず全員安心しましたが、藤吉からキースが東京に居ることを知らされ、安心したのもつかの間、てんが心配そうな表情で黙り込むところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか79話「だんだん」感想

わろてんか79話は、乙女組の娘さんたちが、安来節の衣装について着物の裾をあげる事を説明しているところから始まります。てんとリリコは仰天して恥ずかしくないのかと聞きますが、娘さんたちは田植え仕事の時もこの格好だと笑顔で答えます。

 

娘さんたちの話を聞いて、てんも後押ししてくれることになりました。安来節の初日の朝、てんたちは娘さんたちと「家族全員」で朝ご飯を食べています。

 

藤吉が舞台に上がる前の緊張を取る方法を教えます。手に「人」と書いて飲み込む私も知っている方法でした。風鳥亭でトキが仕事をしていると、風太が現れました。

 

二人とも声をかけづらい雰囲気で、風太は何かを落とした振りをして、トキにそれを押しつけました。それは口紅で風太はトキにプレゼントしたかったようですが、自分のじゃないような事を言って「もらっておけ」とよく分からない渡し方をしていました。

 

口紅を見て少し緊張がほぐれたトキに風太は「キースとの活動写真はどうだった」と尋ねました。トキは笑いながら、活動写真に行ったのはキースの悩み事を聞いてあげたお礼だと答えました。

 

トキは口紅を嬉しそうに受け取り、風太も少し安心したような様子でした。初舞台の安来節が始まる前、客席の後ろで藤吉が緊張を取るおまじないをしていました。安来節が始まり、娘さんたちが着物の裾をまくっている姿を見てお客さんがびっくりしていました。

 

まくっているのは脛がちょっと見えているくらいですが、当時はそれでも衝撃的だったようです。藤吉は真剣な顔でお客さんの反応を伺っています。ひとしきり踊りが終わると、お客さんの反応は上々で、娘さんたちはお客さんを誘って踊りが広がっていきます。

 

てんも藤吉たちを誘って踊りだしました。風太は少し涙ぐみながら娘さんたちの様子を見ていましたが、トキに急かされて、踊りの輪の中に入って行きます。

 

リリコが外でぼんやりしていると、藤吉が声をかけてきました。安来節の成功は「リリコのおかげだと」いい、「いつ出も戻ってきてもええんやで」と優しく声をかけます。

 

しかし、リリコは「中途半端なまま逃げ帰るわけにはいかんわ、うちも女優やらせてもらいます。」と言って立ち去って行きました。夜は歌子のお店で打ち上げをしていました。娘さんたちの夢と野望を一人ずつ言ってもらいます。

 

都は「もっと踊りがうまくなりたい」、なつは「都を蹴飛ばして乙女組の代表になる」、あやは「新しい服を買いたい、故郷の家族に何か買って送ってやりたい」、とわは「中本屋のカステラを1本全部食べたい、この4人でずっと踊りたい」と言っていきました。

 

最後に娘さんたちは「だんだん」とお礼を言って頭を下げました。風太も前に立ち「この乙女組を日本一の安来節の踊り子にする」と宣言し、藤吉も「北村笑店を日本一の笑いの殿堂にする」と宣言していました。

 

さらにキースが出てきて「世界一の芸人になる」と言い出し。キースはアメリカに行って世界一の芸人になると宣言しました。みんながびっくりしていると、お世話になりましたと言って頭を下げました。

 

キースとコンビを組んでいたあさりさんがびっくりして詰め寄ります。てんとの帰り道、藤吉は「キースがああなったらもう止められない」とキースの旅立ちを見送るようでした。家族で月を見上げるところで今回のお話はおしまいです。

 

わろてんか78話「リリコ先生」感想

わろてんか78話は、風太が事務所でイライラしているところから始まります。てんと藤吉に怒っていると指摘されますが、風太は怒っていないと怒りながら答えていました。

 

風太がトキとキースの関係を気にしていることに気付いて、藤吉とてんはこっそり笑っています。話は変わり、乙女組の初高座はどうなのかと、てんが風太に聞きます。風太も藤吉も乙女組にはイマイチひきつけるものが無いとがっくりしていました。

 

それを聞いたてんは女優であるリリコに指導してもらったらどうかと提案します。さっそく風太は乙女組の娘さんたちに特別な先生を紹介すると言って、リリコを登場させました。

 

リリコを見て乙女組が浮かれますが、リリコはそれをビシャっと遮って、「よろしくお願いします」と頭を下げる娘さんたちに、ドスの利いた声で「こちらこそよろしゅうな」と返します。

 

リリコは乙女組の踊りを見ていましたが、踊りを途中で中断させ、嫌味を並べ立て始めました。嫌なら帰れとまで言われて、さすがになつも文句を言いそうになり都が止めていました。

 

リリコは楽しそうにお化粧を乙女組に施しますが、良い仕上がりにはなっていませんでした。娘さんたちは段々リリコに対して不信感を抱き始めています。

 

夕方、キースと風太がすれ違い、風太がキースに絡み始めます。トキとのお出かけはどこに行ったのかと風太に聞かれ、キースは「おトキちゃんが好きなんか」とニヤニヤしながら茶化し始めます。

 

風太が必死に否定しているのを、陰でトキが聞いてしまいました。トキの存在に風太たちは気付きましたが、キースは立ち去ってしまい、取り残された風太は、トキに声をかけます。しかし、トキは何も言わずに立ち去ってしまいました。

 

リリコは伊能氏に活動写真で俳優さんと抱き合う事を拒否していました。抱き合うのは好きな人とだけだと主張するリリコは伊能氏に「うちを抱きしめることが出来るのか」と挑発します。

 

しかし、伊能氏は動じることもなくリリコを抱きよせて、女優の仕事をするようにくぎを刺して立ち去りました。女子寮では、乙女組の娘さんたちがリリコのやり方が気に入らないと不満を漏らしていました。

 

明日、リリコに文句を言おうとなつが言い出します。都もそれに同意し、きちんと自分たちの気持ちをリリコに伝えようということになりました。てんは少し不安そうに娘さんたちを見ていました。

 

翌日、乙女組の娘さんたちが寄席に行くと、舞台ではリリコとてんが安来節を踊っていました。踊りが終わりリリコとてんが思ったより難しいと雑談を始めました。

 

てんが「あの子たちはものになるか」とリリコに尋ねます。リリコは娘さんたちのそれぞれの悪いところをズバズバ指摘していきました。娘さんたちはリリコの指摘を聞いていましたが、とわが物音を立ててしまい、てんたちに気づかれてしまいました。

 

てんに呼ばれて、娘さんたちがトボトボと姿を現すと、てんはリリコに言いたいことがあるのだろうと娘さんたちを促します。娘さんたちはリリコに「馬鹿にしないでちゃんと教えて欲しい」と訴えます。

 

するとてんが「甘えるんもいい加減にしい!」と一喝しました。てんは踊りでお客様からお金をいただく芸人さんになるのだから、リリコが厳しく指導している。それが分からないのならば、実家に帰りなさいと娘さんたちを怒りました。

 

都はそんなに自分たちはダメなのかと改めてリリコに聞きます。ダメなのであればもう一度稽古を付けてくださいと四人は頭を下げてお願いしました。

 

てんからもお願いされるとリリコは観念したように「うちも本気だすしかないなぁ」と四人のお願いを受け入れてくれました。そして、娘たちの踊りにリリコが指示を出しながら稽古をつけ始めるところで今回のお話はおしまいです。

わろてんか77話「家出の理由」感想

わろてんか77話は、てんが伊能氏と間近で見つめ合い、我に帰るところから始まります。てんは居なくなった隼也ととわを心配していたのですが、伊能氏がその二人を連れて来てくれました。

 

 

一方、藤吉はリリコに無言で迫られていて、リリコにされるがままになっていましたが、リリコの方から藤吉を突き放します。リリコは今度の新しい活動写真の練習だと言い訳をしていました。

 

 

突然の事に藤吉はリリコに何かあったのかと心配していました。リリコの事よりほとんど無抵抗で棒立ちだった藤吉の方が気になってしまいました。伊能氏の話では、とわと隼也は大阪駅で見つかったようです。

 

 

二人で家出をしようとしていたと伊能氏はてんに説明をします。とわはてんに謝り、乙女組では自分が足手まといになると考え、実家に帰ろうと考えていたことを説明しました。

 

 

そこへぞくぞくと探し回っていた人が帰ってきます。乙女組たちにもとわは謝ります。都は「謝るのはこっちだ」と声をかけます。そこでなつが、とわの練習内容のメモを返します。

 

 

そのメモには丁寧に練習内容や様子がかかれていたようです。それを読んだなつがとわの事を「甘っちょろい気持ちでやっている」と決めつけていたことを謝ります。

 

 

三人はとわに一緒にやろうと声をかけると、とわは泣きだしてしまいました。藤吉はこのままでは乙女組を解散しなければいけないと言うと、風太を含めそれぞれが自分のせいだと頭を下げて、どうか解散させないでほしいとお願いをしました。

 

 

藤吉は「北村笑店の命運を乙女組と風太に任せる」と言ってくれました。てんも「今度のお披露目を楽しみにしている」と乙女組に声をかけます。帰ろうとする伊能氏をてんが呼び止めると、伊能氏は隼也の学校での騒動を隼也から聞いていたようです。

 

 

「芸人になりたい」と言った隼也を学校の友達に馬鹿にされ手をあげたことをてんに教えます。「芸人になれば母親と一緒にいられる」とも言っていたと付け足しました。てんは隼也の気持ちが分かり何とも言えない表情をしていました。

 

 

藤吉はひとりでいる隼也の横に座り、しばらく黙っていました。隼也も何も言わずにいると、「喧嘩のわけも家出のわけもきかん。俺はお前を信じる。」と藤吉が声をかけると、隼也は黙ったまま涙を流し、藤吉とようやく目を合わせました。

 

 

「せやけど、迷惑かけた人にはあやまらないかんで」と藤吉は言って、隼也の頭をワシワシ撫でていました。隼也の「てんにかまって欲しかった」気持ちを藤吉はよく分かるとてんに話します。

 

 

お店の切り盛りで忙しかった啄子と藤吉の関係に少し似ていたのかもしれません。てんは「隼也が居て初めて親として成長できる」と隼也の存在に改めて感謝しているようでした。

 

 

翌日、隼也は挨拶をきちんとして以前より少し大人になった様子でした。てんがお弁当を渡すと、隼也は頭を下げて昨日の事をしっかり謝り出かけて行きました。乙女組は練習でようやく息が合うようになりました。

 

 

風太が一緒になって喜んでいるのを見てトキが怒った様子で声をかけます。トキは風太への用件を済ませた後、キースと活動写真を観に行くらしく、二人で出かけて行ってしまいました。

 

 

動揺した風太が客席の手すりから転がり落ちるところで今回のお話はおしまいです。